2012年3月21日水曜日

この前コンピュータが将棋でプロに勝ったというニュースをみました。そこで質問で...

この前コンピュータが将棋でプロに勝ったというニュースをみました。そこで質問です。

このニュースを聞いていると、どうやら4つのプログラムが意見を出し合って、最善の手をきめているらしいのでした。この方法を

使えばコンピュータはどんなこと(頭を使うこと)でも人間に勝てますか?


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無理です。

正確な回答をするには「頭を使うこと」の内容を明らかにしていただく必要がありますが…



コンピュータは決められたルールの中で、ある手続きを反復することは大変得意ですが、新たなルールを作ったり、現象を見てその背後にある原因を推論したりすることはほとんど無理です。

そして、世の中で「人間にしか出来ない価値あること」はほとんどがこの種のものなのです。

私の見解ではこれこそが「頭を使うこと」だと考えます。



さて、コンピュータープログラムが人間に将棋で勝利できたのは簡単に言うと、

1) 運の要素が全くない

2) ルールが決まっている

3) いくらでも時間がかけられるなら必勝法が絶対に見つかる

からです。

詳細にはノイマンという学者の「ゲーム理論」を調べて欲しいのですが、この種の勝負には理論的に「必勝法」が存在し、これは棋譜の時間変化のパターンを総当たりで調べれば見つけることが出来るのです。

ただし、そんなことは到底無理ですので、コンピュータの性能と処理時間を見極めながらプログラムを設計し、総当たりをすること無く勝ち手を導く手法を考えることになります。

今回の件では研究者達が不断の努力によって、コンピュータが反復計算を行いさえすればこの目的を達成できるような方法を考え出したために勝利することができたのです。

合議制を取ったことが勝因の一部を占めていることは間違いありませんが、「合議制を取ればどんなことでもコンピュータが人間に勝つ」ことはできないと考えます。



それはそうと、回答するなら「プログラム」と「コンピュータ」の区別ぐらい付けて欲しいものですね。

今回用いられたのは (この性能が必須だったかはともかく) 計算機センターの 150 台超のクラスタなのですが。



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4つのコンピュータが、全部人間よりも賢くないと勝てません。



「4つのコンピュータ」というのは、いわば性格の違いです。



慎重、大胆、攻撃的、防御的など性格の違いはあれど、頭の良さは一緒です。



天才4人が意見を出し合うわけですから、そりゃあもう神の世界です。



人間の場合でも、バカが4人集まったところでプロには勝てません。

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