2012年3月20日火曜日

米長さん△6二玉

米長さん△6二玉
は象徴的だと思うのですが、コンピュータ将棋に立ち向かうためには、奇策のようなものが必要だと思われますか?



(もちろん、今回はそれでも負けた訳ですが)



定跡に入ると、人間が不利だから、揺さぶってるつもりかもしれないけど、奇策はミスを生むリスクもあると思います。



今後、トッププロが本気でコンピュータと戦うときが来ると思います。



そのとき、少しでも有利にするには、奇策を出した方がいいのか?

それは、今回のように、序盤でいいのか?



皆さまの意見を教えてください。



http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1179405466

(情報提供者に感謝します)


|||



コンピューターの得意な戦いに持ち込まない、というのは基本でしょう。



現時点で、コンピューターに対して「読み合い、切り合いに行ったら負ける」

と米長氏も言っていますから、終盤の一手争いのような局面にしてしまったら

いけないのです。



奇策の逆は定跡形ですが、これはコンピューターの最も得意とするところです。

本来、あまり上手でない序盤を定跡と言う知識でカバーしてしまうのです。

米長さんの6二玉は、コンピューターが最も不得意とする定跡の使えない

序盤で有利に持っていこう、という作戦だったのです。そして、ボンクラーズの

初手7六歩に対しては6二玉が最善である、とも言っています。事実この構想で、

中盤の入り口くらいまで、人間が有利な展開でした。



トッププロがコンピューターと戦うときはどうなのか?それでも終盤の切り合いに

なると人間はすでに勝てないので、それまでに有利に持ち込むには、定跡形で

ない序盤での力勝負に持ち込むのが良い作戦であるとは言えます。



最悪なのは終盤の入口まで定跡化された戦法を採用し、終盤の切り合い勝負

をしてしまった日には、名人でも負けてしまう可能性は高いです。



|||



すでに奇策は無理なレベルだと思います。

初手『62玉』は???



ニコニコ動画で 将棋倶楽部24から500局くらいを調べて

ボンクラーズの強さと脆さを解説したものがありました。



まだコンピュータに入力されていない最新定跡か、古典的な

戦型には対応できてないので、その辺がねらい目と聞きました。

しかし、なかなかそうはならないでしょうが。。



どうも定跡を外すのはボンクラーズのようで

序盤はリードできることもあるようです。



序盤に一歩損するパターンがある。

(後手で84歩をついた後、振り飛車にする)

序盤、ミスがある(角頭をせめられる・棒銀が端で立ち往生)

序盤、開戦時になぜか無理攻めをして自爆することがある。

中盤、手筋にはまることがある。

終盤、入玉に対して攻めきれず、と金づくりしたりしてちぐはぐになる。

終盤、千日手にすれば良いところを変えて負ける。



終盤強いが、逆転負けも意外と喫することがあるそうで、

詰将棋に強いが、実戦的な長い詰みが読めず

トン死することがある。

角交換型振り飛車は苦手。角打ちの隙が生まれやすい他。。



などの意外な弱点があるそうです。



ボンクラーズの

将棋倶楽部24での勝率は9割以上のようですが、

奇策を使わなくても、

トッププロならまだボンクラーズは勝てないようですよ。



あと、開発している人たちがアマの強豪クラスでは

ないため、プロ的に結論が出ている点は表に出て

来ないので入力できず、強くなる妨げになっている。

しかし逆に、人間の思いつかない

斬新な発想で良い手を見つけることもありそうだそうです。



やはり将棋は奥が深く、その時は良い手なんだが

後で実は良い手でないんだということもあるので、

そのあたりが難しいんでしょうか。。



本当に人間を超えるのはもう少しかかりそうですね。



初手「62玉」では、持久戦に持ち込んできちんと囲い直すかたちを

取らなければトッププロでも勝てないと思います。


|||



定跡はずしはわかるんですが、大きくはずさなくても、すこしはずせばそこには定跡はありません。

玉が薄くて飛車と接近した形は終盤戦に弱いので、6ニ玉が本当によかったかというと疑問です。早い時期から入玉を狙うなど、という意味もあるかもしれませんが、今回とプレマッチのように、一方的に攻められ続けて勝負どころなしになる危険のほうが高いのではないでしょうか。

中盤戦ではソフトもそれほど強くはないということなので、がっちり組み合って有利にしてから、終盤で追いつかれないようにするほうがよかったのではないでしょうか。

あのような奇策では、序盤も中盤、終盤も実力で自信がないということなりますよね。それなら、戦うべきではなかったのでは?


|||



まさにアントニオ猪木 vs モハメドアリのような試合だったと思います。



モハメドアリとまともに殴り合ったら負けるから、猪木は普段絶対にやらない奇妙な戦法で戦った。



あれをやるなら、何回やっても千日手になるように戦えば、プロの負けはなかったのかなと。


|||



∇6二玉は、コンピューターに対しては最高の手です。



現に、序盤は米長会長が有利でした。



問題は、その後にあったわけです。



致命的なミスをしたのが敗因です。



現役引退して8年も経つと、そのあたりが厳しいみたいです。

0 件のコメント:

コメントを投稿